9月4日(金)より全国公開となった映画『GUN FISH あなたの知らないフグの世界』。

公開2日日の9月5日(土)、テアトル新宿にて公開記念舞台挨拶を開催し、本作のナレーションを務めた斎藤工さんと宇野航監督が登壇しました!
構想から10年。監督デビュー作となる本作がついに公開を迎え、宇野監督は「撮影をしている最中から、この日が来ることを待ち望んでいました。皆様と一緒にこの日を迎えることができて本当に嬉しいです」と感慨深げに挨拶。
一方、斎藤さんは「監督の10年に対して、僕は最後の仕上げのわずかな隠し味的な関わり」と謙遜しつつ、「観客の皆さんにとっても、今後観ることのできない特殊な映画体験になったのではないか」と語りました。
この日の斎藤さんは、背中にフグを背負ったかのようなスペシャルな衣装で登場。「フグの服ってなかなかないので、スタイリストさんが作ってくださいました」と紹介し、「まあ、僕も毒を持った人間ではありますので……」と笑いを誘う場面も。

約10年にわたる取材で撮影された素材は、なんと680時間。日数にすると約4週間にも及ぶ膨大な量です。
斎藤さんはそんな宇野監督を「監督が一番狂気の沙汰」と斎藤さん流の表現で称えながら、本作について「フグは有毒だから禁止!と片づけられるものを、毒を中心にフグの旨味を研究して、その先にもっと何かあるのではないか?と研究する。僕ら日本人のDNAの中にある探求心を感じた」とコメント。
さらに「死が隣り合わせにあるフグという魚は、ある意味で生きることを実感する生物なんだと思った」と、作品を通して感じたフグと人間の不思議な関係について語りました。
宇野監督は、斎藤さんをナレーションに起用した理由について「編集中からナレーションは男性の低音ボイスが良いと思っていた。ならば斎藤工さんがピッタリだろうと思った」と明かし、アフレコ収録時の第一声を聞いた瞬間から「ピッタリ以上というか、本当に素晴らしくて、本作のステージを一段上げてくれた」と絶賛。
一方の斎藤さんは、宇野監督自身が仮で入れていたナレーションについて「滑舌も含めて明瞭で上手」と評し、「普段の僕の喋りに比べたら倍速。そのテンポに追いついていくのに必死でした」と、意外な収録の裏側も明かしました。
また、斎藤さんが注目したのが本作の“音”。
「エンドロールがフグ供養祭時のお経というのも含めて、海外の人たちが観たら凄く日本的。日本から世界に届けたい大いなる食文化というメッセージが含まれているような気がした」と、本作ならではの聞きどころを紹介しました。

またトークでは、本作で描かれる「毒があるのに、なぜそこまでしてフグを食べるのか?」という人間の情熱にちなみ、二人が「なぜ、そこまでして?」と言われるほど夢中になっているものについて語る一幕も。
宇野監督の答えは、もちろん「フグ!」。
「フグ自体も進化していて、それに対して人間も負けじと調べようとする。それが本当に面白くて興味の尽きない魚」と熱弁し、映画に登場する人々の挑戦も現在進行形で続いていることから、「パート2、パート3も作れちゃうと思う」と早くも続編への意欲をのぞかせました。
一方、斎藤さんは、被災地の施設のトイレに便のチェックシートを配布する活動をしていることに触れ、「ここ数年は便にまつわる事に言及し続けている次第です」と回答。「全人類が快便ならば平和で優しい世界になると信じています。快便の後って良い気持ちになりませんか? 全員が快便になったら良いなと本気で思っています」と、意外な“熱中しているもの”を明かし、会場を沸かせました。
そして最後に、斎藤さんは本作を観たことで自身にも起きた“変化”について語りました。
「本作を通して、僕はフグを頂く時の一口を味わう時間が変わりました。日本人がフグに向き合ってきた歴史も含めてその一口に宿るというか、深い一口になっていく映画だと思います」
さらに「まだまだこの旨み、毒素の奥には物語があると思うので、宇野監督には是非とも続編を作り続けていただきたいです」と期待を寄せました。
宇野監督も「680時間分の素材を110分に凝縮させて、速いテンポを意識して、多くの情報や感情を詰めることができたら良いなと思って作った作品です」と作品に込めた思いを語り、「観れば観るほど新しい発見と体験ができる映画になっているので、また劇場に観に来ていただけたら嬉しく思います」と締めくくりました。
毒、食、歴史、研究、そしてフグに魅せられた人々――。
一匹のフグからどこまでも広がっていく“あなたの知らない世界”を、ぜひ劇場でお楽しみください!
映画『GUN FISH あなたの知らないフグの世界』全国公開中!

