9月12日(土)、テアトル新宿にて映画『GUN FISH あなたの知らないフグの世界』のアフタートークを開催。本作に出演する澤原將人さんと宇野航監督が登壇しました。
宇野監督は冒頭、「今日は澤原さんにしか聞けない深い話を、いろいろ二人でできたら」と挨拶。約9年前の出会いを振り返りつつ、話題は現在進行形で広がり続ける“フグ料理の新しい可能性”へと展開していきました。

約9年前の出会いから、進化し続けるフグ料理
宇野監督が澤原さんの存在を知ったのは、フグの取材を進める中、研究者や業界関係者たちからその名前を聞いたことがきっかけ。「これはぜひ話を聞かねばならない」と取材を申し込んだといいます。
初めて澤原さんの店を訪れた際には、てっさやてっちりといった定番とは異なる料理の数々に驚いたそうで、「革命的というか、他のお店で食べたことがないフグ料理だった」と宇野監督。約10年が経った今も、訪れるたびに新しいアイデアが加わり、料理が進化し続けていると語りました。
フグだけで寿司のコース!? 「フグラボ」の挑戦
そんな澤原さんが現在取り組んでいるのが、「フグのおいしさを皆さんと一緒に研究しましょう」という発想から始まった「フグラボ」。
昨年はフグを串に打った料理、今年はなんとフグだけを使った寿司のコースに挑戦。実際に味わった宇野監督も「最高でした」と絶賛しました。
昔ながらの伝統を大切にしながら、その先の新しい食べ方を模索する澤原さんについて、宇野監督は「ベースはありつつ、常に新しいことをされていく。その試みが本当に素晴らしい」と語りました。
卵巣を、よりおいしく。食文化を未来へつなぐ
続いて話題となったのは、映画にも登場するフグの卵巣の糠漬け・粕漬け。
猛毒を持つ卵巣を長期間塩漬けなどにすることで食べられるようにする、北陸地方の一部地域に伝わる独特の食文化です。澤原さんは、この珍しい食べ方を未来に残すためにも、よりおいしく、新しい形で楽しめるものにしていきたいと語ります。
現在も、北陸で作られた卵巣の粕漬けを使い、寿司やさまざまな料理へと展開。さらに、天然トラフグの卵巣を使った“キャビア”を作る構想も明かし、「これを作りたいんですよ。世界中にそれを知らしめたい」と熱く語りました。
「このまま放っておいたら、この食文化がなくなるんちゃうかなと思うんですよ」と澤原さん。長く受け継がれてきた食文化だからこそ、新しいおいしさを生み出すことで次の世代へつないでいきたい――そんな思いが語られました。
映画で描かれた世界のその先で、今も続くフグへの探究と挑戦。二人の尽きない“フグ談義”が繰り広げられたアフタートークとなりました。
映画『GUN FISH あなたの知らないフグの世界』絶賛公開中です。

